現地からのレポート

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飯田城・城下町と飯田城の城門建築を巡る (10/16)催行報告

令和41016()に、飯田市美術博物館特別展「城下町飯田と飯田藩」に合わせて「飯田城・城下町と飯田城の城門建築を巡る」が催行されました。知っているようで知らない飯田城、飯田城下町の歴史や魅力について各専門ガイドの案内で様々な角度から探訪するツアーで内容満載なツアーでした。

二の丸のある飯田市美術博物館を出発し、追手町のある出丸周辺を散策しました。「水の手御門」付近では、城内にわずかに残る石垣の中で最も古く「〇〇積み」と言われる石垣を見学しました。本丸跡では「観耕亭碑」の本当の意味をお話いただき、山伏丸からは眼下に広がる絶景を見学しました。

美術博物館の特別展は、飯田藩主堀侯(初代藩主・堀親昌)が飯田に入部してから350年を記念して実施しており、それに合わせて長姫神社では、御三霊様の中から初代藩主・堀親昌の御神像を初めて公開されました。本殿奥に鎮座する御神像を皆さん神妙な面持ちで拝観していました。

その後、飯田市美術博物館の学芸員の案内で、現在、飯田市美術博物館特別展「城下町飯田と飯田藩」の膨大な展示物の中からお薦めの展示物を紹介していただきました。特に印象に残ったのは、最近長野県宝に指定された信濃国飯田城絵図です。巨大な絵図で、脇坂氏から堀氏に引き継がれた貴重な絵図で、そこに込められた両藩主の想いに想像を巡らしました。堀家に伝わる名宝「千鳥の香炉」の展示では、徳川家、明智光秀、豊臣秀吉に係わる所有者の変遷の話がとても興味深かったです。

烏山稲荷、10代藩主堀侯の奥方ゆかりの琴平神社を手始めに、旧大平街道と御用水、殿町では、福島家住宅、赤穂浪士四十七士の一人で、「徳利の別れ」で有名な赤埴源蔵生誕地、飯田最古の道標、後藤三右衛門生誕地、福姫の墓(峯高寺)を巡りました。中央通りでは、「南信州獅子舞フェスティバル」が賑やかに行われ、横目で見ながら太宰春台生誕地、千村代官所跡、最後に博物館の父・田中芳男の顕彰碑を見学しました。ガイドの今村さんが話されるそれぞれの飯田ゆかりの人物に関する話は内容豊富で、奥が深く、一度に理解するのは大変ですが、とても興味深いものでした。

城下町散策の後は、飯田の老舗で天ぷら料理で有名な「天ぷら金万」さんにて天丼をご賞味いただきました。アツアツでホクホクの天丼はとても美味しく、さすが老舗だと思いました。またツアーでもちろん、個人的にも訪れたいお店です。

 

飯田城で現地に残る建造物は有名な赤門だけですが、飯田市内には飯田城から移築された貴重な城門が残っています。今回、特別に伝統的建造物専門の吉澤政己先生にご案内いただきました。各城門は、それぞれ特徴がありますが、金具の共通部分もあり、吉澤先生の詳しく説明していただきました。赤門、脇坂門、経蔵寺山門(桜丸御門)、雲彩寺山門(桜丸西門)、八間門(木下家門、二の丸御門)を巡りましたが、最後の八間門(木下家門)はなんといっても大きく、門の上に櫓を組む「櫓門」だけあって迫力がありました。

今回、飯田市美術博物館の特別展に合わせて、飯田城、城下町、各所に残る飯田城の城門建築を巡りました。各ガイドの方が、大変わかりやすく、また詳しく興味深い話を要所要所でしてくださり、内容豊富なツアーになったのではないかと思います。飯田城や城下町というと、地元に住んでいるともちろん知っている場所で、みるべきものも余りないと思いがちですが、専門ガイドの案内で詳しい話を聞きながら巡ると、多くの新しい発見があり、地元にいながら知らないことだらけで、その知られざる歴史や魅力が満載であることに気づきました。飯田城、城下町、そして飯田城の城門建築、是非多くの方々にその魅力を知っていただければと思います。

今回は、多くの方にご参加いただき誠にありがとうございました。

Staff ゆっきー

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