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”知られざる南信州の農業遺産”竜西一貫水路を訪ねる(10/25・28)催行報告

”知られざる南信州の農業遺産”竜西一貫水路を訪ねる(10/25・28)
「期間限定」に関するレポート

令和2年10月25・28日に”ふるさと再発見の旅”~”知られざる南信州の農業遺産”竜西一貫水路を訪ねる~が催行されました。当初、ツアーは10月25日のみでしたが、お申し込み多数頂きましたので、急遽10月28日にも設定して催行致しました。ありがとうございます。両日とも秋晴れの下、竜西一貫水路の上流部より巡りました。

まず最初に向かったのは駒ヶ根市にある南向ダム。南向ダムで取水した水は中川村にある南向発電所で発電して天竜川へ放出されています。竜西一貫水路の水は、この放出される水の一部を使っているので、今回のツアーの出発点となりました。昭和4年に完成し、現在も現役で動き続けており、土木遺産にも選ばれているダムです。

こちらは中川村にある米澤酒造。数年前に伊那食品工業のグループに入り、酒蔵を含め建物がとても綺麗になっています。世界の品評会でも高い評価を頂いているお酒もあり、注目の酒蔵です!

この白い建物ノスタルジックな雰囲気ありませんか?こちらは南向ダムで取水した水を使って発電している南向発電所で、昭和4年に完成し現在も現役で発電を続けています。真っ白な外観に爽やかな秋空、遠くには中央アルプスと、とても気持ちのいい景色が広がります。

松川町と中川村にかかる天竜橋の付近に、竜西一貫水路の取水口があります。今回のツアーでは特別に普段は立入禁止の場所にお邪魔し、水路を管理されている土地改良区の方の案内で巡ります。間近で見る水の量に圧倒されます。。。柵がない場所もありちょっと足がすくみます。。。

竜西一貫水路は天竜橋と並行して、川の下を通って対岸へ通っています。川の下を水路が通っているってよく考えると不思議ですよね。かなりの難工事だったそうです。きっと天竜川の川の流れを変えながら建設したと思いますが、話を聞いていると昔の人の技術の高さに驚きです!
現在も、水量が少ない時は水路がうっすら見ることが出来ます。ただ露出してはいけないので、現在は10m下に新しい水路を作っていますよ。

驚きの連続の午前中が終わると、昼食タイム!25日は豊丘村にある喫茶enで特製オムライス!28日は同じく豊丘村にある道の駅とよおかマルシェでハンバーグを頂きました。
お腹も満たしたところで、午後の部出発です。

竜西一貫水路は全長24㎞あり、そのうち約20㎞はトンネルでなかなか地上で見ることが出来ません。たまに顔を出す竜西一貫水路を訪ねていきます。
こちらは、高森町にある胡麻目沢水路橋です。水路橋に併設されている、分水施設も特別に見学させて頂きました。

こちらは高森町にある円筒分水工です。南信州ではかなり珍しく、遠くから見学に来る人もいるそうです。公平に水を分けるために造られたもので、先人の知恵に驚かされますね。ちなみに、岡谷市から伊那市にかけて作れている西天竜幹線用水路には多くの円筒分水工があり、南向ダムと同じく土木遺産に選ばれています。

飯田市の観光名所にも竜西一貫水路が流れています。麻績の里舞台桜や竹田扇之助記念国際糸操り人形館の近くに流れており、参加者の方もまさかこれが竜西一貫水路とは思わなかったと驚きの声が上がりました。;

続いて向かったのは、松尾城址公園。高台にある公園では水路は見ることが出来ないのですが、松尾城址公園から隣にある鈴岡城址公園へ行く途中に竜西一貫水路を見学することが出来ます。水路橋の上を歩けるようになっており、普段から散策される方もいますね。歩道の脇から水が流れているのも確認できました!ツアーでは松尾城址公園から鈴岡城址公園まで散策し、ちょっとした山城探訪を楽しみました。

長かった竜西一貫水路の旅もグランドフィナーレを迎えます。終点は飯田市川路地区。三遠南信道天龍峡IC付近にその場所はあります・・・
と、盛り上げて行きましたが、見学箇所の中で一番地味なんです!(笑)畑の中にちょこん佇んでました。水の量もかなり少なくなっていました。

それでも、南向ダム・天竜橋から見学し、終点の地を見ると、何か感慨深いものを感じてしまいました。食糧増産のために、中川村、松川町、高森町、飯田市と24㎞造られた水路への思いが時代を超えて伝わってきた気がします。

「竜西一貫水路」
地元の人間なら耳にしたことがある人が多いと思いますが、どこからどこへ流れているかなど知らないことばかりかと思います。私も今回いろんな方のお話を聞く中で、南信州にあった隠れた農業遺産だと感じました。ぜひ、皆さんも竜西一貫水路を訪ねてみませんか。

次の休みには対岸にある「竜東一貫水路」を覗きに行ってみようかな!

Staff た~まき

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