晩秋の大平宿を訪ねる小さな旅シリーズ。今年で3回目となりました。
11月11日(日)に20名に方にご参加いただき、名古屋方面からも4名の方が参加されました。
ありがとうございました。
今年も会場に紙屋さんをお借りし、囲炉裏を囲みながら大平宿や大平街道の歴史や生活について学ぶ内容です。
最初、紙屋さんの前に集合し、午前10時30分に開会式が行われました。
昨年は大変寒い中でしたが、今年は快晴でこの時期としては大変暖かく、とても助かりました。
まずは、紙屋さんの中に入って、大平の歴史に詳しい清水迪夫さんから明治以降の大平の歴史について勉強しました。お話の主な点は、下記のとおりです。
明治末期、大平宿は、伊那谷から中央西線が開通した木曽谷への人と物資の交流により最盛期を迎えたこと、しかし、その後伊那谷に伊那電(現在の飯田線)が開通したことで伊那谷と木曽谷を結ぶ大平の役割が低下し、燃料の主流が木炭から石油に移行したこと、清内路街道の国道化などにより、大平が衰微し、昭和45年の手段移住につながったことなどお話を聞き、大平の歴史について認識を深めることができました。
大平の歴史について学んだ後は、参加者皆さんで囲炉裏を囲んで、五平餅(砂払温泉)と紙屋さんが作っていただいた豚汁と漬物を味わいました。元住民の方からも貴重なお話をお聞きしながら、とても和やかな雰囲気でした。
昼食のあとは、別室で紙屋さんが用意していただいた貴重な江戸時代の「紙屋文書」を紐解きました。比較的文字がわかりやすい江戸時代の「人相書」を少し読みました。
「人相書」というと時代劇によく顔の絵が出てきますが、実際には、年齢、生国から始まり、「背低き方にて少し太り候方」など、下手人の風体について文字で書かれるのが本当だったようです。
いよいよ、午後は大平宿の町並みをガイドの案内で巡りました。江戸時代末期から残る古民家に入り、昔からの懐かしい屋内に皆さん興味深い様子でした。
また、大平の開発に携わった山田屋新七さんの墓も見学しました。
今回の大平ツアーは、飯田市など南信州にお住まいの方、また名古屋など中京圏にお住まいの方に、大平の魅力に触れていただくことを目的にしたツアーでもありました。
比較的少人数によるツアーでしたが、大平の歴史学習とともに、大平宿の囲炉裏を囲んで、人と人とのつながりの温かさやぬくもりを感じるツアーだったように思います。
ご参加いただいた皆さん、大変ありがとうございました。
今後も大平の魅力に触れていただくツアーを行っていきたいと思いますので、是非ご参加ください。
Staff ゆっき~