現地からのレポート

期間限定

出前講演体験記・中国地域づくりフォーラム2007

出前講演体験記・中国地域づくりフォーラム2007

2007年10月30日
「期間限定」に関するレポート

今回は「中国・地域づくり交流会」の主催するフォーラムのマネージメント講座に事例紹介者として
出席するため、広島県との県境に位置する島根県中山間地域研究センターに出かけました。

支配人・高橋が、フォーラム概要をご報告します(紀行文みたいになってしまいますが…)

通常は講演等のため各地に出かけても、殆どの場合は2時間程度の持ち時間が終了すれば、
ご当地の名物料理や名所などには目もくれず、そのまま飯田に向けて一路帰ります。

今回は何しろ会場が広島駅から車で2時間、公共の交通機関ではもっと
時間がかかるところなので、前泊と合わせて2泊3日かけて行って来ました。

ゆえに、いつものような「好きなことをしゃべり、あとは質疑応答でおしまい」という
形とは違って、自分自身も色々と楽しむことができましたし、勉強になるところもありました。

先ず初日は広島駅で専用バスに合流です。主催者側のリーダーの浅野さんは
その日が初対面で「なんだか豪快そうな方だなぁ」というのが第一印象でした。

バスの中で、パネリストやコーディネーターの方々が

「浅野さんに言われたので断れなくて来ました」とか「浅野さんと面識はなかったのですが、
いきなりすごい電話だったので・・。」と楽しく話しているのを聞いて確信に変わりました。

途中「ゆめランド布野」という道の駅で休憩をはさみ、「道の駅赤来高原」で
昼食をいただきました。
「道の駅」とはこの「中国・地域づくり交流会」が国に施策提案し、国の事業となった経緯が
あるそうです。いわゆる名付け親ですね。

ちなみに昼食は薬膳定食というもので、お皿に野菜や野草がきれいに盛り付けられており、
私は薬膳だから野草もあるんだなと思って完食しました。
隣の人が店の人に野草を指差して「これは飾りですか?」と聞くと「そうです」と答えてました・・・。

道の駅を出てから程なく会場に到着し、フォーラムの開催となりました。
開会挨拶も程ほどに早速講座がスタート。コーディネーターは広島大学大学院
社会科学研究科マネージメント専攻
教授の井上善海氏です。

この方あとで聞いたところ、随分色々な経験がある方で、ベンチャー会社社長を11年
経営コンサルタントを10年経て大学教授となったそうです。

事例紹介の最初は島根県隠岐島の“隠岐国”海士町の山内道雄町長でした。
最初の挨拶の「市町村合併の話があった時も、海の武士(サムライ)という意味の
わが町の名は残したくて独立の道を選んだ。」という言葉がすごく印象に残りましたね。

また、進取の気概で島ブランド商品作りに取り組んだ話や、町の財政再建の為に
町長以下部長級以上が賃金カットに踏み切った際、課長以下全職員が自ら賃金カットを
申し出た話など色々と考えさせられました。

わが町を愛するという気持ちが強い職員ばかりなのでしょう。
御身大事で接待漬けの一部の官僚達に聞かせたかったですね。

次は私に順番が回り、体験型観光の話をパワーポイントを使ってお話しさせていただきました。
映像を見せるために部屋が暗くなるので、動員をかけられてきた人が多い場合は
居眠りする人も出てくるのですが、今回は皆真剣な面持ちで聞いてくれました。

質問も多くて良い雰囲気でしたね。

最後は会場でもある島根県中山間地域研究センターの地域研究グループのお二人から
「中山間地域の持続可能なマネジメントを考える」と題した報告がありました。
パワーポイントによる40枚にも及ぶ資料を使いながらの説明でしたが、中国地方の
中山間地域の現状を、集落の特徴や人口減少率、医療問題をはじめとする諸課題
再生に向けての考え方に至るまで細かく分析がなされていました。

事例紹介後は、井上教授が「地域マネージメントに成功する為の10か条」なるものを紹介し、
各事例に当てはめながら説明がありました。
わかり易く、興味を持って聞くことが出来ましたが、詳細については井上教授を訪ねるか
お招きして直に聞くといいでしょう。

その日の晩は、昼食を頂いた道の駅・赤来高原に会場を移して懇親会が盛大に開催され、
それぞれ楽しく有意義な時間を過ごすことができました。
各自自己紹介の際私が話した後に、浅野さんが「今度はみんなで南信州に行こう!」
言ってくれました。

お待ちしています。

また、山内町長から地酒と焼酎が振舞われました。両方とも大変美味しく、焼酎は
わだつみの精」という銘柄でアルコール度数40度というお酒です。
周りの方々はお猪口一杯で参っていたようでしたが、私は平気で飲んでしまい
恐らく半分以上飲んでしまったと思います。
これも日本人最高齢酒量記録?を更新中と思われる我社の社長のお陰だと思います。

翌日は「行政・まちづくりの団体・NPO団体のマネージメントのあり方を考える」と題して
井上教授の講義を私も拝聴しました。

やはりベンチャービジネス11年、経営コンサルタントとして250社に関わってきた人の話ですので、
ユニークさもあり、具体例も盛りだくさんで飽きさせず面白かったです。
その後は井上教授がコーディネーターとなり、個性的な6名のファシリテーターを中心に
参加者全員でマネージメントワークショップが実施されました。

気が付いたのは、こうして参加している方々それぞれの地元で、おらが町・みんなの生活を
良くしよう
といった趣旨のNPO活動や地域活動に携わり、中国・地域づくり交流会は
そうした団体や個人と相当コミュニケーションをとりながら活動しているということです。

地域全体が1年生から80年生、90年生以上まである一つの大きな学校で、
そこで様々な課外活動が繰り広げられているようなイメージです。

フォーラムは無事終わり、初日に寄った赤来高原で土産を購入し、ゆめランド布野で
地元の食材をふんだんに使ったバイキング昼食をとり、一路広島駅へ向かいました。
広島駅も名古屋駅も接続の新幹線や高速バスの出発時間が結構ギリギリになってしまい、
少々あわてる場面もありましたが、何だか自然と内から力が沸いてくるような思いをした
3日間
でした。

参加者、関係者の皆さんどうもありがとうございました。
支配人 高橋 充

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