現地からのレポート

環境学習

平成20年度 第四回 南信州自然塾インストラクター講座開催報告(3/14)

平成20年度 第四回 南信州自然塾インストラクター講座開催報告(3/14)

2009年04月01日
「環境学習・自然散策」に関するレポート

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今年度最終回となる5回目の南信州自然塾が3月14日に開催されました。
前回は秋葉道として、里を中心とした遠山郷を歩きましたが、今回は実際に秋葉神社に詣でました。
さすがに秋葉神社まで行くには行程的に厳しく、ほとんどマイクロバスでの移動となります。
雨の飯田から矢筈トンネルをとおって上村に出ます。ここから遠山谷沿いに
南信濃の和田に向かいます。前回の講座で旧道などを部分的には歩きましたが、
今回はバスで一気に通過です。青崩峠を右手に見ながらヒョー越峠を越えて、水窪に出ます。
上村からここまで秋葉道を来たわけですが、同時に中央構造線をたどることにもなりました。

水窪からは東の尾根に向かって登り、山住神社を目指します。途中には布滝があります。
布滝は、その名のとおり白い布を垂らしたような華麗な滝です。
この日は雨が降っていたためか、いつもより水量が多く、よりいっそうはっきり「布」になっていました。
秋には紅葉が美しいところだそうです。

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山住神社に到着です。いったん弱まった雨も、標高が上がったせいか再び勢いを増し、
雪が混じり風も強くなって、とても寒くなりました。こま犬ならぬ山犬が山門を護っています。

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境内に入ると杉の巨木が2本そびえ立っています。それぞれの周囲が9.2m、7m。
いずれも推定樹齢が1300年ということです。
この他にも神社の周囲には立派な杉の木が立ち並んでいます。
山住神社は、山の神様、山犬信仰の神様として古くから山間農家の信仰を集めています。
山犬とは狼のことで、山間部の農地に出没して作物を荒らす猪などの獣を退治する
神獣として、あるいは悪霊除けとして信仰を集めました。

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社殿には、いたるところに葵の御紋をみることができます。
元亀3年(1572)三方ヶ原の戦いで武田勢に敗れた徳川家康は山住神社に逃れ、
さらに敵に追撃されたとき、この山全体に山犬の遠吠えが轟き、この奇声に驚いた敵は
退散して家康は難を逃れたといいます。
それ以来、この霊山を崇め、寄進、刀剣奉納を重ねたと伝えられます。
言い伝えの真偽は明らかでないものの、家康によって手厚く遇されたことは確かです。
秋葉神社は言わずと知れた火伏せの神。防火、鍛冶屋の神など秋葉講として
信者を集めてきました。秋葉山自体が御神体です。

バスから降りると、それまでの雨が雪に変わり、激しい風が加わって、
吹雪のようになってしまいました。

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雪の中を参拝です。
境内には展望台もありましたが、吹雪のため何も見えませんでした。
晴れていればきっとすばらしい景色が見られたことでしょう。

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秋葉神社の大鳥居。社方面はガスって見えません。これで秋葉様ともお別れです。
このころには雪も止んで、わずかに雨が降っている程度になりました。
来たときと同じ道を下ります。雨は完全には止んでいませんでしたが、
空がだいぶ明るくなってきました。
杉林の間から一瞬、遠州灘とそれに注ぐ帯のような天竜川を見ることができました。

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