4回目の南信州自然塾が2月14日に開催されました。
前回は秋葉道(秋葉街道)の地蔵峠付近を巡りましたが、今回はそこから
秋葉神社へ向かう秋葉道を谷沿いに南下して、里を中心とした遠山郷を歩きます。
まずは上村上町の正八幡宮からです。ここ上町の正八幡宮境内には、
小川路峠へ登っていく秋葉道道中にある三十三番観音のうちの一番観音が祀られています。
上町から車で移動し、八日市場(南信濃)のバス停から上村川右岸の古い道を
下流に向かって歩き出しました。
上島の集落に入ると、白山神社があります。こちらの社でも12月に
霜月祭りが行なわれます。
霜月祭りの面をかたどったような大きな石像が迎えてくれます。
さらに集落を進みます。途中、お面づくりの「兎工房」に立ち寄りました。
霜月祭りに使われる面を手がける村松さんの仕事場です。
工房に入ると様々な顔の面々がこちらを見つめています。
でもこれは文字通りの能面。演じてこそ表情が出るというものでしょう。
木沢の集落に入ります。
旧木沢小学校は、地域のシンボルとして保存と活用が図られ、
校舎内には遠山の暮らしを伝える写真や道具が展示されています。
午後は旧木沢小学校近くにある正八幡神社からスタートです。
この神社にはムクロジの大木があります。ムクロジの実(果肉)は、
昔は石鹸として使われていたといい、シャボンと呼ばれたりしているそうです。
種を一つ拾ってみました。種は硬く黒い球状で、数珠や羽根つきの玉に使われます。
合戸峠には、お地蔵様と杉の大木があります。
この大杉が、かつては、きっと良い街道の目印になったことでしょう。
昔は秋葉様の鳥居や茶店があって賑わったそうです。
和田の町には昭和30年代の町並みが残っています。
かつての秋葉道の宿場町の雰囲気が感じられます。
和田の町で桶屋さんに出会いました。
南信州で唯一の桶屋だそうです。おうかがいしたときには、風呂桶を製作中でした。
桶、おひつなどすべてが一からの手づくりだということです。
ようやく南信濃自治振興センターに着きました。
センターのロビーには遠山谷の埋没林の実物が展示されていて、
さながら資料館といった感じです。
和銅7年(714)に起こった大地震で、池口川左岸の日影山が大崩落し
天然ダムが出現して埋没林を残しました。